30年来購読中の雑誌の創刊者逝く……

 1985年(昭和60年)に『鉄道ファン』から鞍替えして早ジャスト30年、昨日も行きつけの書店で買った『鉄道ジャーナル』……その発行元(株)鉄道ジャーナル社の創業者の竹島紀元(としもと)氏が昨日、肺炎で亡くなったという。享年89歳で、僕的に今日の読売朝刊34面(社会)の訃報記事が第一報になった。

 既に21日発売の9月号(第587号)を買ったのが、奇しくも昨日になってしまったのは、3時間残業続きで買いに行く時間がなかったことと、そこへ22日の「Kさんショック」(?)も加わったこと、ならば『Newton』発売まで待ってまとめて買うのが得策だと思ったからだった。

 それにしても購読開始以来、この人のファーストネームを何回憶えては忘れたか知れない。なので自分で勝手に「きげん」と仮に読むしかなかった。

 とにかくこの人は、リニアの実用化が秒読みに入った昨今、たとえ病床にあっても、明けても暮れてもSL、蒸気機関車のことしかなかったろう。世代が世代だけに、鉄チャン、鉄男になったきっかけがSLだと伺っていて、そうなると昭和40年代に当時の国鉄が完了させた「動力近代化計画」には、さぞかし驚き、かつ悲しんだに違いない。いや、この人のことなので、既に新幹線が成功を収め、電車・電気機関車を主、気動車ディーゼル機関車を従となっていった時代の流れの中で、早くから覚悟はしていたかもしれない。

 昨秋は種さん……レイルウエイライターの種村直樹氏も亡くなられていて、あれから1年足らず、まるで後を追うような感じの他界と思う。当然、8月21日発売の10月号には追悼特集が組まれるだろう。合掌……