日証協等、19年に株決済を2日後に短縮へ……世界の趨勢からは遅いが??

 今日の日経朝刊3面(総合・経済)中ほどに小さく、日本証券業協会等が29日、4年後の19年中に株式売買の決済を、現行の「取引成立から3営業日後」から「2営業日後」に短縮する方針を表明したと出ていた。日証協等の作業部会が来年6月を目途に、海外投資家への変更周知や信用取引の保証金差し入れ期日その他の具体策を詰め、最終報告をまとめる。

 そしてその2年後には、証券会社や機関投資家がシステム対応や事務手続きの見直しを進め、総合的な稼働試験を半年ほど実施した上で、19年中の移行に踏み切る手筈だ。

 しかし、海外の趨勢は08年秋のリーマンショックを契機に既に早いもので、英仏はもう移行済み、豪は来年、米も再来年には移行するという。証券界においても、相変わらず日本の取り組みは海外比で遅いようで、これだと米豪の更に2〜3年後という有様だ。

 もっとも海外も含めて全員のニーズとしてあるだろうが、ゆくゆくは「1営業日後」翌営業日、究極的には即時決済(!)の実現が夢で終わらないことを祈っておきたい(?)。何しろ折から大納会でもある今日も、年明け4日の16年大発会まで何があるか分かったものではないと(?)新日鉄住金株をとりあえず手仕舞い売りしたが、決済日が3営業日後かつ大発会の2日後の6日だ。

 そして実際に現金を受け取れるのが、早くてその翌7日だ。これはネット証券特有のまどろっこしさで(?)、大手証券等の窓口対面型なら決済日にカネの受け渡しとなるが、どちらにしてもこんな有様で日本市場が来年も海外のマーケットと互角に戦えるのかどうか、実質3年もノンビリしていられるのか(?)とも思う。