「リポート」は悪かったが「統計」は良し……米4月雇用統計。

 昨日米労働省が発表した4月雇用統計(速報値、季調済)で、非農業部門の雇用者数が22万3000人増だった。事前の市場予想並みで、失業率も前月比0.1ポイント減の5.4%だった。合わせて発表になった3月雇用統計の改定値も、速報段階の12万6000から8万5000と4万超減った。

 ただ、雇用環境の持ち直しの兆しが見られたとして、昨日のNYダウは先に下げた分を取り戻す勢いで急上昇、前日7日比267ドル05セント高の1万8191ドル11セントで引けた。僅か2日前に売り材料視されたADP雇用リポートは、早速何処かへ飛んで行って忘れ去られた模様だ(?)。

 あとはFRBの判断だが、次のFOMCは1カ月少々後の6月16〜17日といい、そこで利上げか否かの協議があろう。もっとも「6月はナシ」というのが僕を含めた市場のコンセンサスだが(?)、それまでには5月の雇用統計速報&今回の改定値も出るので、次回以降の判断材料にはなるはずだ。