鉄鉱石価格も反転基調見られず。

 今日の日経朝刊21面(マーケット商品)に、相変わらず鉄鉱石価格の下落基調が続いているという記事が出ていた。62%の鉄分を含んでいる指標の豪州産スポット価格が、足元で1トン58ドルと月初比で8%安になっている。というか、14年7月からの折れ線グラフも出ていて、7月央こそ100ドルに迫っていたものの、折からの原油安につられる形か何だかんだと(?)右肩下がりで推移し、結局そこから半値近くにまで下がってもいる。

 とにもかくにも、中国産の鉄鋼の溢れ返りで原材料の需要も上がるはずがない。例年、先の春節明けは建設需要等が増え相場が上昇するものだが、今年はそうもいかない。「豪州の上得意」中国の1−2月期鉄鉱石輸入量が、前年同期比1%下がって1億4566万トンだった。

 UBS証券の試算では、鉄鋼メーカーの主原料コストも、15年度上期は14年度下期比で1トン当たり3000円ばかり下がるという。

 それが今日の東証で、昨日今日の米FOMCの結果待ちという「信号待ち」もあって日経平均軟調に推移する中、新日鉄住金が堅調で三井物産軟調になって表れているようでもある。