純然たる通勤車にグリーンは前代未聞だが……

 今日の日経産業新聞14面(生活・サービス)「フラッシュ」に、JR東が20年を目途に、中央快速線並びにその直通運転対象の青梅線に、ダブルデッカーグリーン車2両を連結する方針だと出ていた。
 首都圏の快速・普通列車のグリーン連結は東海道・総武・横須賀・東北・高崎・常磐の各線で、何れも決して編成全車ではないものの、セミクロスシートを配備した普通車を連結した行楽向け兼用の電車ばかりだ。中央線のようなオールロングシート、純然たる通勤電車仕様の編成にグリーンというのは、鉄男たる僕的にも前代未聞だ(!)。
 

 そういえば何年前か、鉄道ジャーナルの投書欄で「中央線にもグリーンを」というのを見かけたが、東海道等と違って中央線ではやはり難しいとの見解だった記憶がある。しかし今回の記事では、都心から高尾山や青梅、奥多摩方面への行楽にもグリーンに乗りたい、というニーズがあるらしく、東京五輪もある20年を目途にグリーンの新製・連結に踏み切ることにしたようだ。

 ただ、ひとつ分からないのは現在10両編成の普通車に2両のグリーンを増結し、都合12両編成にするのか、10両中2両をグリーンにするだけで10両編成自体は変わらないのか、という点だ。もし12両に増車だとその「現状中央線では難しい」という見解通り、ホームの延長その他の工事も必要になってくる。
 ましてや10両は変わらず、つまり普通車を8両に減車するようだと、今度は平日朝夕のラッシュ等の混雑対応に支障が出そうだ。現状ただでさえそうなのに、グリーンが単なる無用の長物になりかねない。

 まあその辺は追って、鉄道ジャーナルで特集でも組んでもらうしかない。