「中国鉄鉱石需要横ばい」はチャンスと捉えられないか!?

 祝日明け今日の東証は、昨日の欧米市場でいずれも軟調……英FTSEが前日19日比69.70ポイント安の5891.41ポイント、NYダウが68.94ドル安の1万3170.19ドルで引けたのを受けて、日経平均が一昨日比55円50銭安の1万0086円49銭、我が3銘柄も新日鉄が5円安の235円、住金が4円安の170円、三井物産が27円安(!)の1404円で、それぞれ引けた。
 そもそも昨日の欧米市場が安く引けた発端は、今日の日経朝刊6面(国際1)中ほどに出ていたが、豪英資源大手BHPビリトンのイアン・アシュピー鉄鉱石部門社長とかいう人が20日「中国の鉄鉱石需要が横ばいになる兆しがある」と発言したことだ。仮にも世界2位の経済大国が名指しでそう言われたことで、おまけに原油価格でNY・WTIまで2.48ドル安の1バレル105.61ドルとなったことも手伝って、欧米日という順で一気にマインドが冷え込んだようだ(?)。あとメキシコでM7台半ばの地震が発生したことも、マインド冷えに拍車をかけたみたいだ。せっかく今日為替で更に円安が進み、対ドル84円ライン、対ユーロも111円ラインを窺う勢いだったが、さしもの円安基調も今日は買い材料には力不足だったようだ。
 今日我が3銘柄で、新日鉄や住金が一昨日に続く調整による下げと思っていい筈の一方、Myエース銘柄たる物産が大幅急落したのは、帰宅後日経CNBCで言っていたが他ならぬBHPと物産が他ならぬ豪州で鉄鉱石事業に共同参画しているからで、確かに今日物産に限らず三菱商事住友商事その他商社どころが軒並み下げている中、番組では物産が“狙い撃ち”されて(?)僕的に生きた心地がしなかったのは言うまでもない(?)。もっとも3銘柄共含み益は減りながらもまだ健在で、各々1000株の1万4000円、400株の1200円、200株の1万1000円だ。
 ただ、今回の発言をよく見れば「横ばいの兆し」とあり、現状維持とは取れないものだろうか。確かに中国は先般の全人代で、あえてGDPベースの経済成長のスピードダウンを打ち出しているので、昨日今日の各国市場でネガティブに捉えられたようだが、更に「兆し」とも付け加えられていることから、鉄鉱石需要に関しても目下のところまだまだ流動的と取るべきかもしれない。
 また、仮に中国の需要減退が明らかになったとしても、これはゆくゆく“新日鉄住金”的にBHPやリオ・ティント等の資源メジャーと、価格交渉で渡り合う上で有利に働くとも見るべきではないか。昨年は中国の需要旺盛さもあって鉄鉱石価格が超堅調、完璧に資源メジャー側にイニシアティブを握られる有様に終わったわけだし、それを考えるとそうなったらなったで今度は“こちら”が主導権を握れるはずである。