案の定減益観測だが、織り込み済みか大幅続伸。

 今日の日経朝刊3面(総合2)左上の方に、新日鉄住金の今年度通期の連結経常利益が、前期比約3割減の3000億そこそこになろうという観測記事が出ていた。従来予想は18%減の3700億だっただけに、3000億台辛うじてといった趣だ。

 やはり依然としてMade in Chinaが大きな要因で、今期上期に5〜10%の粗鋼減産に踏み切り、一旦回避を表明したものの下期も一転して続行の見通しだ。なので通期の連結売上高も、前期比9%減の5兆1000億という計画に届かない公算大だといい、5兆割れもあり得るようだ。

 ただ、来週29日発表の4−9月期は、経常が15%減の1500億程度と従来予想並みだという。

 しかし今日の東証日経平均が大幅続伸、前日20日比347円13銭(1.91%)高の1万8554円28銭、つれて新日鉄住金も111円(4.62%)高の2515円で引けた。為替でドル円がまた120円台突入の円安傾向に振れたのを好感したという。新日鉄住金の大幅続伸も、今日の観測記事がどうやら織り込み済みで、悪材料がまたひとつ片付いたと解釈された感がある。