実は在庫調整が全然だった!?……タイでは鉄鋼メーカーが破綻したが!?

 今日の日経産業新聞12面(ものづくり)に、経済産業省が昨日、10−12月の国内粗鋼生産量が前年同期比3.7%減の2653万トンの見通しを示したと出ていた。同時に主要薄鋼板(熱延鋼板、冷延鋼板、表面処理鋼板)の国内在庫が7月末に406万トンだったのが、8月末には季節要因のせいもあって425万トンに増え、先月9月末も高かろうともいう。

 翻って新日鉄住金では先月一杯で減産を終えるとしていたものの、日ごとに環境が悪化していて、あろうことか今月に入っても未だ減産中と見られるとしている(!)。だとすれば、9月30日付日経朝刊の進藤社長のインタビューとは違っていて、事実上の訂正なのかもしれない(?)。

 ここで全く関係なくMy愚痴に近い余談だが、この記事、実に平仮名が多い(?)。もちろん大半が漢字だが、僕の言いたいのは漢字にすべきところも平仮名にしてあり、「それくらい漢字で書けよ!」とせめてツイッターで呟けばよかったかとも思うのだ。見つけたのは以下の語句だ。

 「もよう」(模様)、「もはや」(最早)、「いったん」(一旦)、「ほか」(他)、「ともなう」(伴う)、「(適正化する)うえでは」(上では)、「とくに」(特に)、「かい(なく)」(甲斐)、「いっそう」(一層)……これだけの義務教育レベルの漢字なのだ。とりわけ最近、何の新聞を問わず「破綻」でいいのを「破たん」としてみたり、字数の無駄もいいところだし、第一これは幼児が読む絵本ではなく我々Executive(?)が読む新聞という名のメディアだ。それがこういった有様では読んでいるこっちが恥ずかしく、やがてはこっちの沽券にまで係わるといっても決して過言ではない。

 しかし、日経朝刊11面(アジアBiz)ではキチンと「破綻」としていた……タイの鉄鋼大手SSI(サハウィリア・スチール・インダストリーズ)が、かの国の中央破産裁判所に会社更生の申し立てをして受理され、経営破綻したことが明らかになったと出ていた。11年から4期連続最終赤字が続き、今年6月末時点で9億9000万バーツ(約33億円)の債務超過だったという。

 以上2つの苦難に共通する要因が、やはり「Made in China」である。昨日今日と東証新日鉄住金株は堅調に推移したが、そろそろまた調整局面入りし、下手をすれば2000円台も危うい場面に出くわすかもしれない。