それは65年の「運用預り」か、97年の「飛ばし」か……??

 今日の日経朝刊1面下の、サンヤツ広告ならぬ「サブロク広告」(?)の一番右に、中央経済社の『企業会計』10月号(税込2540円)があり、特集が「戦後会計史9大事件 現行制度の源流を探る」という。そして……

 山陽特殊製鋼/不二サッシ/山一證券足利銀行西武鉄道カネボウオリンパスエンロンワールドコム金融危機

という以上9件……ラストの「金融危機」だけは何のことかわからないが(?)、ひとつ目を引いたのは97年(平成9年)に破綻した旧山一證券だ。

 旧山一のそういう出来事といえば、まずは65年(昭和40年)に「運用預り」が行き詰まっての経営危機……それが明るみに出ては金融パニックになると、朝日から日経からNHKまでの新聞・テレビの記事・ニュース差し止めの報道協定や、その間隙を突く形となった西日本新聞のスクープ、そして果ては旧日銀法25条に基づく、戦後初の日銀特融発動の騒ぎにまで至ったことが、今でも名高かろう。

 あとは97年に今度こそ経営破綻したきっかけになった、いわゆる「飛ばし」と言われるものだが、実は僕的に「飛ばしとは何ぞや」と、今も理解の埒外にある(?)。

 いずれにしても、その雑誌で旧山一のそういったことを取り上げているのは、果たして前者か後者か、はたまた両方か……もっとも前者は事業の失敗であって直接の会計事件ではなかろうから、取り上げているのは後者だろうが……