米中がクシャミしても日本は風邪ひかぬか……!?

 今日は新聞休刊日で、日経産業を含むMy朝刊5紙全紙が来なかった(株式&日本証券は通常通り土曜に月曜付)。なので仕事帰りの車中は普段殆ど日経本紙か日経産業なのだが、今宵は昨日発行の日経ヴェリタスだった。

 しかしその46面(MARKET BEAT)に「米中両国の株式市場に点灯する不吉なサイン」というタイトルで、NYダウやそこに上場する中国のETFのチャートでデッドクロスを示現したというコラムがあった。そういえばその時もテレ東『モーニングサテライト』で言っていたが、先週11日、NYダウの50日移動平均線と200日移動平均線が交差……前者が下へ、後者が上へというデッドクロスで、07年末のそれも金融危機へ向けての「プロローグ」だったという。

 FRBによる利上げが刻一刻と近づいているが、94、99、04の各年の利上げ局面でのNYダウの調整は10%ほどだった。それらの経験則でいけば、5月の史上最高値1万8312ドルから1万6480ドルまでと、足元から約1000ドルも下げる計算になる。更には04年にもデッドを示現していて、その時は3カ月も調整していた。

 また、NY市場に上場している中国のETF「iシェアーズ中国大型株ETF」は香港証取上場の50銘柄を組み込むが、上海総合指数より急落している。そして、それも13日には50日線が200日線を下回るデッド状態に至った。

 ただ、日本はといえばチャート上は株高だといい、日経平均は7月9日のザラ場の安値1万9115円を底に8月に入っても2万台をキープ中だ。

 さて、米中VS日という様相の中(?)どちらが正しいのか……デッドクロスが必ずしも調整局面入りとは限らないが、GDPも時価総額も世界1位2位という米中が時を同じくしてデッド示現に至ったことは、世界の株価が大きな曲がり角にきた証左だろうと結んでいた。

 まあよくある移動平均は他に25日や75日もあって、デッドだのゴールデンだのといっても採用している日数の線によりけりだと思うのだが……仮にその後米市場が急に持ち直してゴールデンを示現すれば、「お騒がせしましたあ〜!」ということになっていいお笑い草だ(?)。もっとも、このことは今後のいい「転ばぬ先の杖」とも思い、米中が両サイドがそうやってクシャミをしても、果たして日本がその調子で風邪で寝込む羽目に陥らずに済むのか、僕的に面白いところではある。