その矢先、日刊工業1面トップで最後のご奉公(!)。

 今日の日刊工業新聞1面トップに、新日鉄住金やJFE等の鉄鋼大手が10月以降に需要回復が見込まれるとして、粗鋼生産の減産緩和に動き出すという記事が出ていた。前述通り今日でストップを決めていただけに、見出しを見た瞬間「『止めるなよ〜!』というメッセージか!?」と少々名残惜しくなった(?)。このネタも日経本紙や日経産業にはまだ出ておらず、日刊工業の事実上のスクープかもしれない(!)。

 新日鉄住金に限って言えば、今年4−6月の粗鋼生産量が前年同期比9%減の1031万トンで、今の7−9は1090万トンまで戻す。そして10月以降は自動車、建材、設備投資といったところの需要増を見込み、7−9の水準をキープしつつ増産の準備にだけ入っておくという。

 ただ、鉄鋼流通業者はそんな見立てに懐疑的で、一部では減産自体が不十分だと思う中、増産などとんでもないと言いたげな向きもある。やはり中国勢の「爆作り・爆売り」の鋼材(?)が流れ込んでいる影響もあるという。

 また、日本鉄鋼連盟では、今年度の国内粗鋼生産量を1億700万〜800万トンと、前年度比2〜3%減の予想を立てていて(7月2日付日経朝刊)、減産ゼロ自体は喜ばしいものの、秋以降では今更ながら感があって、今期の収益への貢献は期待できまい。