日経自らの「M&A」には驚いたが……英FT買収(!)。

 今日の日経朝刊1面トップと3面(総合2)に、まず1面の見出しからしてデカデカと(?)自身が英経済新聞のフィナンシャル・タイムズ(FT)を買収すると発表したと出ていた。あと朝日朝刊1面トップと8面(経済)トップ、読売朝刊1面にも出ていたが、毎日はまたというべきか(?)、朝刊には出ず夕刊1面トップで追っていた。

 既に昨日の夜更け、22時33分に日経から飛んできたメールで第一報がもたらされていて、「は!?……よく分からんが、それこそ明日の朝刊が楽しみだ」と思い、すぐ床についた。

 そのメールで「英ピアソンから1600億円で」とあり、相手が個人なのか団体なのかも聞いたことがなかったが、FTの親会社で教育や出版の事業を手掛けているという。ピアソンが既に1957年(昭和32年)に買収していたことなど全く知らず(!)、FTはずっと自主独立でやってきたものだとばかり思っていた。
 FTの売却は、いよいよそれらの事業に集中したいがために、新聞メディアを手放すということらしい。ただ、50%を出資する雑誌『エコノミスト』は、出版事業だからだろう手放さないという。

 今回の日経自らの「M&A」によって、紙の新聞の部数が従来の273.9万部に22.5万部がプラスされ、電子版の有料会員数が43.0万人に50.4万人がプラスされる。また、M&Aに踏み切った背景として、日経自身は電子版の更なる普及を挙げ、朝日は国内市場の縮小を挙げていた。

 ただ、日経には悪いが今回のこのネタ、1面トップにするほどのことかと首を傾げた。確かに買収金額1600億は、自身の26年12月期の純利益103億のざっと16倍弱にあたるから、相当なものといえば相当なものだ。もっとも朝日もトップだったのは、ここ数十年程か、毎日や読売、産経にはそうでもないが日経にだけは比較的好意的だからだろう。

 因みに準トップには「三菱自が米から生産を撤退」とあり、こちらがトップでもおかしくなかった、いや、少なくとも普段ならこちらだったろう。余りに手前味噌にも見えて、若干引き気味にもなった(?)。