僕は今やSH中心、YHはあり得ず。

 今日の朝日朝刊1面と34面(社会)に、かつて主に学生達の為の格安の宿と謳われ、昭和の時代に隆盛を誇ったユースホステル(YH)が、近年利用者数やYH会員数、そしてそれに伴ってだろう建屋も激減し、一部対策に乗り出しているという記事が出ていた。1954年(昭和29年)以降の利用者数、会員数、建屋数のグラフも出ていてそういう有様も一目瞭然……70年代(昭和45年辺り)こそ利用者数約350万人、会員数約60万人、建屋数約600棟を数えピークを迎えたが、以降年々減少続きで、昨年末には順に33万7000人、3万5000人、220棟にまで至った。

 今は亡き種村直樹著『鉄道旅行術』にもあったが、(ビジネス)ホテルや旅館と違ってYHはもともと格安な代わりに、宿泊客同士の相部屋が基本だ(もち同性同士だが……??)。また、夕食後等にも「ペアレント」と呼ばれる宿泊先のYH運営者が音頭を取って、交流イベント開催したりと、何だかんだと事実上、プライバシーなり自分の時間が余り取れない宿というがコンセプトだ。

 しかし記事にもあったが、明らかにそれは時代にそぐわなくなってきた面もあり、あとやはりネットの普及で「格安宿他にあり」と、旅先での宿探しも簡単かつ即行になった面が大きい。僕も昭和の末期に一度YH会員に1年間だけなり、東京の建屋に泊まったことがあった。当然、残念ながらヤロー同士の相部屋だ(?)。

 YHはその時1回コッキリで、以降はビジネス(時にカプセル)ホテルばかりとなっていき、今はYHより倍は掛かるが快適なスーパーホテル(SH)が中心だ。あれ以降30年近く経つが、今や僕的に事実上「さらばYH」といったところである。