鉄鉱石価格下落の消耗戦に挑む資源メジャー。

 今日の日経産業新聞5面(アジア・グローバル)トップに、豪リオ・ティントや豪英BHPビリトンといった資源メジャーが、鉄鉱石価格が下落し続ける渦中にあって減産どころか増産を続け、体力勝負の消耗戦に挑んでいるという記事が出ていた。

 国際指標の中国向けが4月中旬まで1トン50ドルを割り、中国の金融緩和等で持ち直すものの、未だ主要商品の中で際立った安値だ。にもかかわらず、リオは1−3月期に前年同期比9%増の7250万トンを出荷、今年通期見通しでも過去最高の約3億5000万トンに達する。

 BHPでも1−3が20%増の5897万トンで、年2億7000万トンまでは増産体制を維持するという。

 クレディ・スイスの見通しでは、伯のヴァーレと豪フォーテスキュー・メタルズ・グループを加えた大手4社で、今年初めて出荷量10億トンを超え、準大手をも合わせた世界全体で14億トン超にもなる。更には18年には16億トン超にまで至る。

 こうまで大手が体力勝負に挑むのは、シェア向上の好機と捉えているためで、好採算の鉱山保有の強みがあって現状でも利益が出るという。

 先日もここで取り上げたことで今回記事になかったが、豪の中堅資源会社が今四半期に操業停止に追い込まれ、依然再開の目途がつかないのか、あれ以来動向が分からない。ともあれ、これは新日鉄住金には明らかに好材料な反面、三井物産には悪材料だ。さて、僕的にどうしたものか……??