JR東海・葛西名誉会長、AIIBに物申す。

 今日の読売朝刊1面左肩と2面(総合)に渡ってのコラム「地球を読む」に、JR東海葛西敬之名誉会長が中国主導のAIIB(Asian Infrastructure Investment Bank:アジアインフラ投資銀行)について一筆書かれていた。葛西さんは本当に見識豊かな人で……まあおおよそ、少なくとも東証1部上場企業の会長・社長(経験者)なら何処の誰でもそうだろうが、東海道新幹線グリーン車では無料頒布される雑誌『ひととき』で、各方面の有識者との対談とか読む機会が時々あり、それこそ古今東西、様々な見識を披歴されている。なので近年、僕的に私淑してやまない人である。

 読売朝刊のこの「地球を読む」も1〜2カ月おきか執筆されていて、言わば僕はそのためだけに読売をとっていると言っても過言ではないくらいだ(!)。
 
 そして最近、日経朝刊『経済教室』やNHK『日曜討論』でも取り上げられるくらい今話題のAIIBについても、結論から言えば「日米の不参加は正しい」と論じていた。

 まず、AIIBを巡る経過からして遺憾だということかもしれない。中国が創立メンバーの参加期限を3月末とし、4月末にそのメンバー候補国を北京に召集。更には欧州等の参加表明国の意向も何もなく6月、つまりもう今月には交渉終了し年内の設立に邁進する……この一連の進め方は、交渉による合意形成という国際常識からほど遠いと断じている。