やはりドル高に内心怒り心頭だったか(?)。

 今日の日経朝刊5面(オピニオン)のコラム「核心」に、大詰めの交渉中のTPPに関して為替が鬼門……とりわけ米国のみ利上げ観測下のドル高に対し、日中欧その他の主要各国が金融緩和による自国通貨安である状況に、米が内心怒り心頭、いつ堪忍袋の緒が切れるや知れないと出ていた。

 TPPにおける米の直接の目当ては、成長著しいアジア・太平洋地域だが、ベトナムのように自国通貨を米ドルにリンクさせている等の一部例外を除き、どこも軒並み金融緩和中につき通貨安だ。なので仮に今日明日TPPで妥結したところで、通貨面での輸出競争力で敵いっこないわけだ。

 米は昨年来、ドル独歩高に公然と反発はしてこなかった。なので僕的に「さすが世界No.1の経済大国、太っ腹!!」と感嘆していたが(?)、TPP交渉が大詰めを迎える中、さすがに自国通貨の独歩高に我慢ならなくなった……いや、危機感を募らせ始めたようだ。

 さりとてNY連銀によるドル売り介入や、ましてやFRBによるQE復活(QE4か??)など踏み切ろうものなら、「節操なさ過ぎ」の批判は避けられまい。TPPの盟主たる米、一体どう出る!?……といったところか。