将来的にJR「北」は「東」の、「四国」は「西」の傘下にでも入るか……!?

 今日の日経朝刊1面に、政府がJR3島会社のうち来年上場を目指す九州を除く北海道と四国に対し、独法の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)を通じて、16年度から4年間で総計1400億の追加支援するという記事が出ていた。ただでさえ人口減のところへ、JR北はかねてからの事故多発と杜撰な対応で厳しい経営が続き、自力での資金調達が不可能だと判断したという。

 内訳はJR北に16〜18年度で計1200億、JR四国に16〜19年度で計200億で、無利子貸付金と渡し切りの助成金(「あげる」という徳政令の適用分??)からなる。同機構では16年のJR九の上場による売却収入で資金的な余裕ができるというので、いわばJR九から北と四国への資金還流みたいなものでもあろう。

 
 既に11年、政府は旧国鉄債務処理法を改正し、3島と貨物のJR4社、とりわけ北には11〜20年度分として600億を支援済みだ。しかし例の事故多発への対応で20年度を待たず15年度には底をつくとして、国にSOSを発していた。その代わり北は更なる資産売却や経費削減等のリストラで、何とか国を説得するという。

 その時分には国鉄分割・民営化、JR7社発足から30年を迎えるが、こうしてみると経営の安定化や果ては株式上場にまで至るには、人口の多い地域や観光資源がどれだけあるかも然ることながら、新幹線の有無も大きいような気もする。JR本州3社はもちろん、JR九も九州新幹線ができ、博多で東海道・山陽とドッキングした辺りで既に上場がターゲットに入っていた感がある。

 JR北も東北新幹線から延伸する、ひとまず函館までの北海道新幹線が来年できるが、最低札幌まで行かないと効果がない上、例の事故多発の後遺症で、すぐに新幹線が救世主にはなり得まい。

 JR四国に至ってはかつての四全総か何かで、岡山辺りからの分岐で四国新幹線を作る計画だけはあったかなかったか(?)、九州や北海道と違ってそんな気運すらしぼんでいる。

 そこで僕的に勝手な空想として浮かんだのが、JR北を東に、四国を西に、それぞれ合併させるというか、何らかの形で傘下入りさせることだ(!)。いっそ東と西を持ち株会社化し、「東日本HD」傘下に東と北を、「西日本HD」傘下に西と四国を、ということも視野に入って良かろう(!)。確かにJR会社法旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律……これも有斐閣六法全書に出ていない)によって国交大臣の認可が必要なことその他のせいもあって、今でこそ全く考えもつかなかろう。

 しかしそう遠くない将来どう推移していくか、誰にも分からない。それに外国人観光客が順調に増えていく見通しでもある以上、北や四国の観光資源も魅力となったら、東や西が放っておく筈もない。さすがに東海だけはリニアにかかりっきりで無理なので、あとは東と西が長期的にどう出るか、少なくとも株式投資の観点からは絶対に目が離せなかろう。