買う側にとって既に終わってる馬なんだが……

 今日の朝日朝刊38面(社会)に、昨秋のレース以降、とある原因で今年未だ始動できない1頭の5歳牝馬が取り上げられていた。

 昨年11月30日、丁度ジャパンカップ(GⅠ、芝2400m、東京)で◎ハープスターの単複買って惨敗した(?)後刻の京阪杯(GⅢ、芝1200m、京都)でのローブティサージュ(当時4歳)だ。僕的にジャパンカップ惨敗のため買わずにケンにした(?)フジ系『みんなのKEIBA』でも一部始終やっていた通り、激しくイレ込んでの枠入不良からJRA発走委員によるムチの乱打、そしてようやく枠入りしてスタートしたものの、後方のまま14着惨敗……

 以降それがトラウマとなったか、後日課せられる発走再審査も逆にブルブル怯えて枠入りもままならず、予定していた始動戦、2月1日のシルクロードステークス(GⅢ、芝1200m、京都)も、登録はしたものの見送らざるを得なかったという。記事の中で、それ以降ネットではJRAのその対応に非難轟々、今年1月中旬発売の『週刊競馬ブック』にも、そういった投書もあったと取り上げていた(19日発売の91頁「ファンのページ」)。

 これに対してJRA審判部は「必要な措置だった」の一点張りという。

 この一件はまさしく「ファン&マスコミVS JRA」の様相を呈している一方、この馬のファン並びに陣営(厩舎&馬主の株式会社シルクレーシング)には悪いが、昨夏の北海道シリーズを最後に既に終わっていると思う馬の論争は、本来馬券を買う側からすれば詮無いことなのだ。とりわけ(株)シルクは、かつてジャスティスやフェイマス等のGⅠGⅡ馬もいた1口共同馬主の会社で、こういうことの利害の大きさが計り知れないのは確かだろう。

 
 しかしジェンティルドンナが去った今後の牝馬路線は、今日の京都記念(GⅡ、芝2200m、京都)から始動する桜花賞馬ハープ、オークスヌーヴォレコルトエリザベス女王杯ラキシスその他が引っ張っていくだろうし、何だかんだ言ってるうちにもう早速3歳勢の桜花賞候補にも強いのが2頭ばかり出てきている。少なくとも3着以内に来る馬が何かの予想をし、馬券を買わなければならない我々馬券師に、呑気に1頭の馬の論議で賛否両論を述べている場合ではない筈だ。