ヴェリタス予想外れ「需要見通し上方修正」……OPEC2月月報。

 今日の日経朝刊9面(グローバルBiz)中ほどに、昨日の日本時間の何時か分からないが(?)OPECが2月月報を公表したと出ていた。昨日「朝刊に間に合うまい」と書いたが、もちろんそれなりに根拠がある。
 一般に朝刊の締切は午前1時、百歩譲って1時半だ。一方、OPEC本部は何故か中東でなしに欧州、オーストリアの首都ウィーンにあるので、確か時差が7〜8時間(?)……とすれば現地時間17〜18時が締切に当たり、現地の日中でないとまず間に合わないと思ったのだ。しかし世界的にこのテの公表・発表は日中に行うとしたもので、日本の裏側の北南米ならともかく、欧州なら十分間に合うわけだ。

 なので、どうやら日中だったから間に合ったのだろう。とにかく15年中のOPEC産原油への需要見通しを上方修正、1月予想から40万バレル引き上げ日量2920万バレルとした。今週の日経ヴェリタス7面「PREVIEW」での予想があいにく外れたことになるが、「OPECの、OPECによる、OPECのための月報」にも見え、いわゆる眉唾モノではなかろうかとも思ってしまう。

 
 ただ、記事では昨夏以降の原油価格下落局面で、こういう上方修正は初めてともいい、確かに本当に眉唾なら既にどこかで「口先介入」でもあった筈だ。だからこの時点で眉唾云々は大いに誤解だと思いたい。OPECも日本の民主党に似て、生産量等を巡って加盟国間の結束がイマイチなところがあるが(?)、意外に自らを客観視できる組織でもあるわけだ。

 そして月報を受けてNY原油市場が3日続伸、前日8日比1.17ドル高の1バレル52.86ドルで引けた。

 ところでこの月報以上にどうしても客観視したいなら、こんなのがある……同じ9面、丁度今回の記事の左隣に「Bizカレンダー」というコラムがあり、折しも今日、IEA(国際エネルギー機関)が今年の中期石油市場リポートを公表すると出ていた。IEAの事務局はパリにあるというので、これも明日の朝刊に間に合うか。