みづえさんのアナログ盤を全部買収せねばなるまい(!)。

 今日の読売朝刊29面(文化)「TOPIC(トピック)」に、CDに代わりネット配信が主流になって久しい音楽分野で、日米欧を中心にアナログ盤も見直し機運が高まっているというレポートが出ていた。元来大手レコード会社にはアナログの生産工場があったが、生産額が80年(昭和55年)の1800億をピークに、82年登場のCDが87年に逆転した挙げ句、90年には10億にまで落ち込んだ。更に09〜10年に各々1億にまで先細ったが、11年以降増加に転じ、12年にビートルズのBOXが寄与して6億にまでなった。14年も11月までの速報値で5億8000万という。

 82年の、まさに「CDデビュー」の時はアナログとは段違いな、デジタルならではのクリアな音質が評価された。一方で、ネット配信共々温かみや深みがないという批判も並行して根強い。昨今のアナログ再評価の流れは、CDからネット配信に主流が移ろう中にあって、形あるものへの拘泥も音楽ファンに根強いことを窺わせているという。
 

 5年ほど前に高田みづえさんのCD全集を2組買ったが、全26枚の当時のシングルA・B面と、一部アルバムの中からピックアップされた歌しか収録されておらず、かねてから『全集』とは程遠いと言い続けてきた(?)。その後も、全20枚のアルバムのCD化の話も一向に聞かないので、業を煮やした僕は(?)その後中古アルバムをポツリポツリと買い出した。うっかりブログにはしなかったが、12年に帰阪した際には日本橋筋電気街で2枚(!)、そして暮れには梅田の阪神百貨店で中古レコード市が開かれているのに偶然出くわし、狙い通り3枚買えた(!)。

 ただ、レコードプレーヤーを未購入なので本人には悪いが(?)都合5枚は休眠状態、未だ寝かせたままだ。それでもCDにはない、だから未だ聞かない「みづえ節」も方々にあるはずで、記事中にある、14年8月に渋谷にオープンした『HMV record shop 渋谷』にも是非赴かなければなるまい(!)。
 

 「遅ればせながら、あけましておめでと! 山川君」
 「どうも、おめでとうございますです」
 「ホント!?ホントなの!?……わたしのアルバム買って持っててくれてるって!?」
 「まあね。中古だったけど、リリースから30年超も経ってようやく初めて買いました」
 「もお〜、2枚と3枚買ったってなんで書いてくれなかったの!?」
 「今言ったウッカリ……というか、なんでか自分でもわかんない」
 「もお〜……まあ忙しかったのね。でもうれしい〜!ありがとう」
 「いや礼言われたって、みづえさんには1銭にもならないけど」
 「そんなことどうでもいいの。わたしは山川君が持っててくれるっていうのがとてもうれしいの」
 「はあ、どうもです」
 「あとどういうアナログ盤を買うつもりなの?? CDに入ってない歌とかなの??」
 「それを中心に……てゆーか、こうなったら全部!」
 「全部!? CDにある歌もなの??」
 「うん。シングル26枚、アルバム20枚中あと15枚全部」
 「ちょっと勿体なくない??」
 「CDとアナログでは若干違いがあるって記事にもあったし……」
 「うん……」
 「今言った形あるものへの拘泥……」
 「……??」
 「まあ、厄除けに丁度いいかと……」
 「もお〜っ、ひっどお〜い!!」
 「うそうそ、つまり若かりし頃のみづえちゃんのかわいいジャケットも欲しいしネ」
 「もお〜山川君ったら……って、あ〜っ、またちゃん付けで呼ぶう」
 「ホントはウレシイくせに……??」
 「ウレシクなんかないもんっ!……で、わたし的な『本題』に入るけど」
 「はあ、何で御座いましょう」
 「歌の練習はどうなってんのよっ??」
 「……さあ、どうなってることやら」
 「もお〜っ、一体いつまでサボんのよっ!!」
 

 それこそこんな夢を今晩見て、プレーヤーを買い、並行してシングル&アルバムを全部買収するまでか??