先行き上げ基調だろうが……

 実質10月&今年度下期の相場入りした今日の東証は、昨日の欧米市場が軟調(英FTSEが前日24日比19.93ポイント安の6551.53、NYダウが61.33ドル安の1万5273.26ドル)だったのと、9月中間配当権利落ちも手伝って軟調で寄り付いた。しかし11時頃か、共同通信が「消費増税に伴う経済対策に法人減税を盛り込む」と伝えたところでマインドが一変し、結局日経平均は昨日25日比178円59銭高の1万4799円12銭で引けた。
 昨日は配当権利付き最終売買にもかかわらずと言おうか、日経平均が112円08銭安の1万4620円53銭、我が2銘柄も新日鉄住金が4円安の348円、三井物産が2円安の1502円と軟調だった。そこへ今日の権利落ちだったので、なおのこと寄り付きから上げようがなかったろうが、昼前に共同通信が報じなくても最近何度も俎上にのった「法人減税」が、改めてクローズアップされては急伸するところを見ると、株高演出効果をも狙う経済界からの「催促相場」にもなっていくような感がある。
 そんなことで新日鉄住金は寄り後に一時8円安の340円まで売られたが、11時過ぎに変わらずの348円まで戻した挙げ句、1円安の347円まで挽回した(!)。新日鉄住金の今期中間配は2円なので、半分は権利落ちを埋めた格好だ。物産も寄り後アッサリ1500円ラインを割ったばかりか一時46円安(!)の1458円まで売られたが、11時過ぎに1480円どころまで切り返し、引けには更に12円安の1492円まで戻した。物産も中間配が25円なので新日鉄住金とほぼ同様である。
 それにしてもこのブログを休んでいたジャスト20日間、日経平均も我が2銘柄もおとといや昨日のような調整を挟みながらも、狙い通り(!)よくぞここまで戻してくれたものだ。とりわけ我が2銘柄の含み益は、今日の終値ベースで前者が9万円、後者も4万5000円少々で、中でも前者はおととい357円の年初来高値を更新した折には、一時「初の6ケタ、10万乗せ」(!)をオーバーする11万をマークした。
 それもその筈で、今の340〜50円の水準は、旧新日鉄が旧住金との合併を表明する11年2月の遥か前の、詳しく調べていないが多分3〜4年前のものだ。確か280円どころだった新日鉄の株価は、合併表明した次の日に案の定、一気に300円ラインを飛び越え20〜30円どころまで急騰した。もっとも「順調にいけば年内400円、いや、500円までも行きかねない」と、当時喜ぶどころか、新日鉄買い出動を手掛け始めたばかりで大いに困惑した覚えがある(!)。
 しかし10月にも消費税増税、プラス今日の共同通信ではないが法人税減税もセットされて決定される公算大で、財政再建や税と社会保障の一体改革の前進とアベノミクスの更なる効果によって、目先欧米や周辺アジア市場が軟調に推移でもしてチョコマカと調整されたとしても、だからといってその度売りに出すのは余りにもリスクがあり過ぎよう。