「豪州産鉄鉱石がまた価格上昇しだした」と今日のFT。

 今日14時ジャスト配信の日経電子版に、今日付の英経済紙Financial Timesの「指標となり鉄分62%含有の豪州産鉄鉱石が13日、1トン141.80ドルの高値をつけた。およそ5カ月ぶりの水準で、6月半ば以降で見ても28%上昇」という記事を和訳抜粋していた。中国鉄鋼業が在庫積み増しに動いているのが材料といい、投資家による中国経済見通しの好感に伴って資源メジャーの英豪リオ・ティントや豪英BHPビリトン、ブラジルのヴァーレの株価も上昇基調という。これら資源メジャーにより、中国が大半の金属・鉱物需要で4割超、世界で海上輸送される鉄鉱石市場の6割超のシェアを握っているためで、リオはこの4日間で12.6%、BHPも同様に8.7%、ヴァーレは1週間で15%上げている。
 そして中国の需要減速&供給過剰を背景に、今後数年間は鉄鉱石価格が下落すると踏みつつ結果そういった予想が外れ続けている(?)業界アナリストによると、世界二大生産国である豪&伯の供給減の一方で、中国の商社&鉄鋼セクターの旺盛な購買意欲が価格を押し上げているとしていた。
 僕も7月24日に「原材料は中国の懸念が長引いて、軟調に推移し続ける公算大」と既に言っており、かのアナリスト達のみならず、僕的にも外れたようだと言わざるを得ない(?)。鉄鉱石価格のトレンド転換となれば、後々日経本紙や日経産業、日経ヴェリタスでのレポートも待ちたいが、そうなると単純に言って、我が2銘柄で新日鉄住金は売り材料、三井物産は明らかに引き続き買いである(!)。もっとも前者は、その日の日経産業最終20面「News Edge」にもあったが「問題は原材料価格でなく円相場だ」といい、後者も確かにかの「Big3」ほどのシェアがないものの、やはりこれも7月下旬に妙に堅調だと思ったら、「豪州産鉄鉱石価格が6月半ば以降で見ても28%上昇」ということなら、追い風の買い材料である(!)。