速報GDPパッとせず軟調、but物産堅調。

 週明け今日の東証は、寄り前8時50分内閣府発表の、4−6月期GDP成長率速報値が年率換算2.6%増(!)と、前期比0.6%ながら事前予想3.6%より全然パッとしなかったのが売り材料になり、直前のシンガポール日経平均先物が先に135円安で推移したこともあってか、日経平均が先週末比140円超安と軟調で寄り付いた。その後前引けでまたチョビ高(?)の0円数銭高(!)で引けたが、後場に入って先日こそよく堅調反転するケースが多々あったのに、これぞ夏枯れ相場か軟調なまま95円76銭安の1万3519円43銭で引けた。東証1部の売買高&売買代金も、17億7744万株&1兆5971億4300万円で昨年の大納会以来の低水準(!)、騰落レシオも7.46ポイント下げて85.01ポイントといい、つい先週まで120〜130まであったところから随分低下してさすが夏枯れである。GDPに関しては9日に「いいに決まっているから材料視すまい」といい、今朝もそう臨んだだけに虚を突かれ一転、材料視せざるを得なくなった(!)。
 たまたまだが先週の日経CNBC『WRAP TODAY』での解説中、「3.6%」という予想が市場アナリストやQUICK集計で圧倒的な中、野村証券等が「2.3%」の予想を出したといい、今回その野村等がズバリとまでいかないもののニアピン的結果になったのは、恐れ入ったの一言だ(!)。ただ、Twitterでも言ったが今回あくまで速報値であって、9月9日発表の確報がなされなければ、今回のそれを材料に騒いだところで、結局早合点だったと反対売買等でテンパるハメになりかねない。
 しかし一方ではそれとは別に、ミクロ的個別材料によって素直に反応し反発or急伸する銘柄も多々あったようだ。我が2銘柄でも新日鉄住金こそ4円安の291円と終日安かったが、三井物産が寄り付きだけ一時9円安の1356円と下げたあと、前場中に何故か(?)一気に20円ばかり上げて1390円どころをうかがった挙げ句、28円高の1393円(!)で引けた。物産は大引け前の14時57分に一時1400円奪還をもうかがわんとする1397円もつけていて、先日「参考銘柄」にした三菱商事も17円高の1902円と節目奪還で引けており、「特段の材料難の中、大手商社どころは配当利回り着目の買いだったか」とも思った。それも夏枯れ相場特有の地合いだろう、余程業績軟調予想の発表or報道とか、事件・事故等何らかの不祥事でも起きない限り、先々配当利回りが事実上の「ストップ安」的役割を果たしてくれよう、とでもいう買い安心感が蔓延するのかもしれない。