もうリチウムイオンも何もないはずなんだが……(笑)

 今日の日経産業新聞4面(デジタル・ハード)右肩に、リチウムイオン電池事業も不振なパナソニック(笑)が設備投資を4分の1にし、部門人員も削減2割削減するという囲み記事が出ていた。設投を今期から来々期までの3年間で、前期までの3年間に比べ4分の1の290億、部門人員も2割相当の600人を希望退職等で削減、その予算を60億としているという。
 この辺の事情は、既に先週月曜13日発売の『週刊ダイヤモンド』18日号の特集「パナソニック最後の賭け」にも詳しい。もともとリチウム電池事業に食指が動いて08年11月に三洋電機買収を決定、8000億も投じたのに回収どころか、電池の形状で日経産業にも写真で出ていた「円筒型」「角型」でなしに、今や主流という「ラミネート型」にパナも三洋も全くシフトできていなかったのが誤算だったという。
 ましてやパナは05年頃に、天下のアップル(!)から「ラミネート型を生産増強して欲しい」と再三頼まれていたにもかかわらず、「そういった1社向けのみの設投はリスキー」と突っぱねたともいうのだ。挙げ句、目下世界一のサプライヤーである中国ATLからOEM供給を受けるハメになるという、大失態に繋がっていく(笑)。
 パナも決してラミネート型をやっていなかったわけでもなかったが、能力がたった2300万個で、その中国ATLの2億4300万個、僅差で追う韓国サムスンSDIの2億3300万個にも優に及ばない。折からの円高ウォン安も手伝って急速に競争力を失っていったとさ、デメタシデメタシ(笑)……ということだ。
 パナは今期から向こう3年間の中計で「何すべきかより赤字事業をなくす」とも謳っている。しかしこの日経産業並びにダイヤモンドの記事を読む限り、遠からず縮小均衡に陥ってオシマイになるのは明らか、あとはそのXデーがいつになるのかが楽しみなだけだ!!