後刻の欧米市場堅調と読み、今日も物産10株買い戻し。

 週末今日の東証は、いつものように帰宅後見た日経CNBC『WRAP TODAY』でも言っていたが、若干波乱だったようだ……前場こそ、昨日の米市場でNYダウが80ドル超上げ、原油WTI先物も3.75ドル高と前日の下げをキッチリ戻したといった流れを受けて連れ高していたが、昨日今日の日銀の金融政策決定会合で前回と違って今回は追加緩和を見送ったことから、後場寄りで失望売りに反転した。しかし近隣アジア市場が堅調だったことで切り返し、追加緩和見送りも半ば織り込んでいて次回に期待をつないだ格好にもなり、結局日経平均は昨日比38円71銭高の8866円30銭、我が2銘柄も新日鉄住金が2円高の158円、三井物産が9円高の1086円で各々引けた。
 新日鉄住金は『WRAP〜』でも言っていた2つの材料があって、ひとつは今日の日経朝刊11面(企業1)右下にベタで、日経産業新聞14面(機械・素材・エネルギー)左上、日刊工業新聞11面(素材・医療)中ほどにそれぞれ出ていたが、中国鋼管メーカーであるWSPホールディングスの米国子会社から、シームレスパイプの生産工場を4300万ドル(約34億円)で買収すると、昨日発表したことだ。シームレスが旧住金のお家芸だったのは周知の通りで、旧新日鉄も住金ほどでないにせよ細々と(?)生産していたようだが、今回、合併早々こういう“大型買収”に踏み切るのは、シェールガス等の資源採掘関連で需要旺盛なシームレスをまず強化していくことから始めると受け取っていいようだ。また、多分に旧住金の事業なり携わってきた人々の顔を立てた感もうかがえ、それこそ“初仕事”に相応しいと思う。
 そしてもうひとつが、これも今日の日経朝刊5面(経済)中ほどに囲みで出ていた、3連休明けの来週9日から14日にかけて東京で開かれるIMF国際通貨基金)・世界銀行年次総会に、目下領土問題で対日感情の激しい中韓両国の財務相・中銀総裁が一切の辞退なく予定通り出席することで、緊張緩和につながる期待が中国関連どころの買いにつながったという。
 新日鉄住金の「初の買い出動」に、いつどんな水準で打って出るかは今日も考え中で終わったが(?)、物産は今日も後場寄りで10株買い戻しに出た(!)。そして1082円で約定、持ち高130株になった平均単価も昨日から更に12円下がって1232円になった。今日この後刻の欧米市場とりわけ9月雇用統計のある米市場で、雇用者数&失業率が芳しければ言うことなし、芳しからざる数値なら「FRBが何とかしてくれる!?」期待感から、どちらに転んでも堅調に推移すると読んだわけで、日本の3連休中の週明け、とりわけ今週国慶節の大型連休だった上海市場がこの1週間をどう織り込み推移するかが見ものでもある。