“AIJショック”もなしに(?)今日も円安を背に堅調。

 今日の日経朝刊1面トップに、独立系の投資顧問会社・AIJ投資顧問が124の企業から受託していた運用年金2000億円の大部分を、何と消失というのか、どっかやったというのか(?)、それを証券取引等監視委員会が検査で発見、金融庁が今日にも業務停止命令を下すというスクープが出ていた。もちろん事が事だけに、今夕ウチの朝日・毎日・読売も1面トップで追っていたから、東京その他のセット紙も然りだろう。
 ひと月前の1月下旬からの監視委の検査で、AIJが最大240%もの運用利回りを誇っているとPRしていたのと裏腹に、実態は2000億もの年金資産が大幅に目減りしていたのをキャッチしたという。これが金融商品取引法52条「投資家の利益を害する事実」にあたるとしている。
 そしてこの記事で「あ〜あ、超堅調だった相場もここまでか!?」と、昨日までせっかく得た虎の子のキャピタルゲイン(?)、その“消失”まで覚悟しなければならなくなった(?)。というか、また下げ相場に転じるなら今日丁度給料日でもあるし、一発ナンピンのチャンスとも思ったりしたが、結局は銀行から証券への資金移動のWeb操作はせずに出勤、週末でもあるし今日1日様子を見ることにした。また、事件に関しては土日以降も各紙で社説もひっくるめた続報ラッシュだろうし、週明け以降には週刊誌も追うだろうから新聞広告で見て気になる雑誌を見つけたら買うことにもなろう。
 ところがいざ寄り付いてみると、我が3銘柄に限っても何と大幅続伸(!)、結局新日鉄が昨日比8円高の236円(!)、住金が6円高の169円(!)、三井物産が24円高の1396円(!)で引けた。とりわけ住金は一時170円、物産も1400円の大台に乗せていた(!)。そして含み益が何とあろう事か、新日鉄が1000株の1万5000円(!)で一気に初の5桁突入(!)、住金が200株の800円、物産が200株の9400円(!)にもなった。日経平均こそ51円81銭高の9647円38銭にとどまったが、日経電子版での今日の市況では“AIJショック”などといった言質が一切なく悪材料視もされなかったようなことからして、今夜の日経CNBCでも言っていたが1にも2にも為替、なかんずく今日も今日とて1ドル80円台、そして晩になって1ユーロ108円台(!)に突入した円安基調が大きいのだろう。