今年度はもう止むを得ない面があるが……

 今日の日経朝刊13面(企業2)に、新日鉄の今年度粗鋼生産量が約7%減の3000万トンにとどまる見通しだという記事が出ていた。上期実績が1553万トンで、現在進行中の下期が前年同期比11%も減の1450万トン辺りになりそうで、やはり欧米問題によるハイパー円高だとか、タイ洪水による輸出不振なり在庫増が響いているという。
 昨秋辺りから日本鉄鋼連盟が、今年度全ての粗鋼生産量が1億700万トン、来年度が更に若干減の1億500〜600万トンとの見通しも示しているが、ともあれ今年度は先の大震災からの復興が大きいから、新日鉄に限らず東証1部上場の主だった企業の収益からして止むを得ないと考えておくしかあるまい。その代わり来年度、再来年度……と希望を見い出していくことが大切で、新日鉄の場合今秋いよいよ住金と合併し、「新生・新日鉄住金」として向こう数年をメドに合併効果1500億円プラスαを生み出し、更には「世界王者」アルセロール・ミタルを追撃すべく、そう遠くないうちに年間粗鋼生産量6000〜7000万トンも目指すという方針にも変わりないだろうから、一応議決権も得ている株主として(!)期待大と思っておきたい(!)。