公取委、新日鉄・住金2次審査&日新鋼・日金工1次審査をパラレルで。

 今日の日経朝刊11面(企業1)中ほどに目立たないベタで、11月14日に来秋10月の経営統合を発表した日新製鋼日本金属工業が、公正取引委員会に合併審査届出書を提出・受理されたという記事が出ていた。公取委は直ちに1次審査に入ったようで、12月22日までが期限、更なる資料の追加提出を求めた上で90日間の2次審査もあるとしていた。
 公取委での合併審査といえば、目下新日鉄・住金の案件に関する2次審査が真っ最中のはずで、年内終了は難しかろうことで遅くとも2月辺りまでかかると見られている。
 「へえ〜!? こうも審査ラッシュでは公取委もテンパって仕方なかろう……しかも双方とも相当な案件だし」
 かつての高度経済成長期とりわけいざなぎ景気時の1970年前後は、今の他ならぬ新日鉄である八幡製鉄と富士製鉄、あと「1度潰れたスクープ」のリベンジに再スクープへの執念を燃やした読売だったが、結局日経に抜かれた、というエピソードでも名高い第一銀行・日本勧業銀行(現みずほFG)……そういった合併・統合ラッシュだったらしいが、ならば当時の公取委は現在以上に「1に審査2に審査、3・4がなくて5に審査」と休む暇もなかったことになるのか(?)。まあ独占禁止法がある以上、当時も今もそういう風に「酷使される公取委」(?)であるのも止むを得ないが、明らかに審査不要な合併・統合案件ばかりだったなら、案外公取委の出番も少なかったろう。