改めて日新鋼・日金工経営統合について。

 昨日昼にニュースになった日新製鋼日本金属工業経営統合で、今日の株式新聞2面「ミニミニ情報」に、両社株に関して東証が昨日、後場の立会い中の13時46分から何時までだったのかわからないが(?)売買停止にし、このニュースの真偽の確認にあたったと出ていた。結局東証は「真」と判断したのだろう(!)。
 そしてあと、今日のウチの朝刊で載せていたのは日経本紙と毎日だけだった。ただ毎日は自身第一報となり、昨日の日経夕刊や朝日夕刊と同様の内容だったので、ここでは続報の形になる日経の方を要約したい。僕的に願わくば日経産業や日刊工業にも詳細を載せて欲しかったが、また後日にでも載るだろう(!)。
 13面(企業2)左隅に囲みで出ていたが、ザッと見渡して、ステンレス鋼の国内シェアやそれらを取り巻く背景についての記述があるものの、昨日の僕的疑問「来秋発足の新日鉄住金には間接的に“チョイ追い風”な気がする。新日鉄住金ステンレスでの事業と、統合新会社株の保有とのパラレルで、言うなればどっちに転んでもいいように(?)」に対しては、今日のところは残念ながら答えてはいなかった。末尾に「これから新日鉄―日新鋼の関係の動向も注目」とあり、要はその辺はまだ取材中なのだと受け取っておきたい(!)。
 結局この囲み記事は、今回の統合を期にステン業界の現状をもう一度踏まえ、今後を考察する内容になっている。記事中、日経推定による昨年のステンの国内シェアが円グラフで出ていて、総生産量308万4000トンを新日鉄住金ステンレス30%、JFEスチール18.6%、日新鋼17.4%、日本冶金工業9.8%、日金工9.1%、その他諸々(?)15.1%で分け合っていた。なので現状は、事実上それら上位5社の寡占体制のようだ。しかし韓国・ポスコや中国・太原鋼鉄といったところは、各々自ら1社だけで日本の生産量に匹敵する300万トン規模の生産能力があるといい、世界は、いや、「“身近なご近所”がもう既に広い」と思わざるを得ない(?)。なお、昨年の世界生産規模は09年比約25%増の3100万トン超で、ここ10年で6割方の伸びがあるという。
 あとこれも末尾に、JFEや日本冶金もどうするかが焦点だと結んでいたが、昨日同様に日経会社情報秋号を見ると、日本冶金の第9位の株主にも127万株保有新日鉄がいる(!)。まあ筆頭クラスではないが、大株主は大株主なので確かに要注目ではあろう。