その統合が“新日鉄住金”のステン事業にどうプラスになるか……

 今日15時台の休憩中に日経電子版携帯用を見ていて、13時53分配信の記事でステンレス国内3位・17%の日新製鋼証券コード5407)と、同5位・9%の日本金属工業(同5479)が経営統合に向けて検討に入るというのがあった。これによって現在2位・19%のJFEスチールを追い抜き、トップ・30%の新日鉄住金ステンレスに次ぐ2位、単純合算で26〜27%に入れ替わる形になり、規模拡大でコスト力を高めていく。そして統合時期は来秋の見通しといい、丁度新日鉄・住金の合併と、動機から日取りまで同じの10月1日の線もあり得よう。ただ、今日の日経夕刊1面はもちろん朝日夕刊2面にも取り上げられていたものの、共に記事になかったこととして、新日鉄・住金と違ってこういうシェアのパーセンテージなら、公取委の合併審査は不要と思う。
 記事では両社の概要もあり、日新鋼が東証1部上場で、ウチに帰ってから見た日経会社情報秋号832頁に、新日鉄や住金等と同様に日経平均採用銘柄とあった。筆頭株主が9.2%・9124万株保有する新日鉄という。日金工も東証1部上場だが、会社情報を見ると日経平均非採用、筆頭株主が5.4%・950万株保有する、他ならぬ統合相手の日新鋼だ(!)。
 詳細は明日以降の日経本紙や日経産業、日刊工業を中心に願いたいが、こうして資本関係だけ見ていて現時点で単純な考えでいけば、新日鉄には……いや、のみならず来秋発足の新日鉄住金には間接的に“チョイ追い風”な気がする。まず新日鉄住金ステンで事業トップを押さえ、なおかつ来秋2位に躍り出る統合新会社も株で押さえるということだからだ。