消費税便乗引き上げとの批判も承知で……?

 今日の読売朝刊1面トップに、12年度にも現行の消費税率5%を3%引き上げ8%、但し12年度から3年限定付きでの検討に入ったというスクープが出ていた。朝日・毎日・日経には出ていなかったから産経その他にもなかったろう、その3%分は東日本大震災の復興財源に充てるという。消費税は1%あたり延べ2.5兆円なので3%で7.5兆円……内閣府の試算によれば今回の被害総額が阪神大震災の倍強の25兆円といい、これによって何とか殆どの復興財源を賄おうということのようだ。
 結論からいえば僕的にそれは賛成だ。消費税に関しては今頃10%かそれ以上でなければならなかったと思っていて、今回の大震災の有無にかかわらずもう14年も5%に据え置かれ、引き上げを含め直間比率を逆転させる等の税制の抜本改革をないがしろにしてきて遅きに失した感もある。まあ「福祉目的でダメなら震災復興目的で……という便乗引き上げだ」という口さがない向きもあろうが、ならば消費税引き上げに反対する輩に問いたいのは、1.早晩1千兆円にならんとする財政赤字をどう削減するか、2.内閣府試算25兆円の被害をどう修復するか、3.いつか将来発生する東南海地震の対策は!?、4.それでなくとも従来通り「低負担・低福祉」がいいのか、欧州・スウェーデン型の「高負担・高福祉」がいいのか選択して理由を述べてみろ、ということだ。