先週海外投資家ハイパー買い越し!!

 まず今日の日経朝刊15面(マーケット総合2)中ほどにある、昨日東証が発表したという3市場の投資主体別売買動向で、先週14日から18日の話ながら海外投資家が何と9552億円の買い越し(!)を記録したと出ていた。東北震災直後の翌週にあたるのに、個人投資家が現物・信用の合計で2000億円も売り越しだった一方で、何とも凄まじい記録だ……と思いきや、各投資セクターの先々週と先週の差額データが出ている他は、よく見れば解説記事が出ていないのに気付いて困った。
 「普通こういうところには解説記事があるのに……」と思い余ってページをパラパラめくったところ、7面(経済2)トップに出ていた。この9500億円強もの買い越し額は新記録かと思っていたが、記事では東証に記録が残る1982年7月以降において2004年3月第1週の9678億円が目下のレコードで、今回は2位という。ともあれ、10年10月以降の海外投資家のみの売買代金差額の棒グラフも出ていたが、数えると20週連続の買い越しでそれをハイパー買い越し額で飾ったことになる。もっとも記事にはなかったが、この週は17日に円ドル相場が一時76円台の円高新記録を達成したこともあり、円高目当ての買いも入ったと見る向きもあるのではないか。海外投資家にとって株価がトントンでも円高なら為替差益が入るから、株価トレンドをともかくとして基本円高買い材料だからだ。
 16年前の阪神大震災すら何もかも上回らんとする東日本太平洋沖地震があったにもかかわらず、欧米諸国等の外人さんが我が国市場で売買して下さるのはただただ平身低頭してもし尽くせまい。僕だと、ただでさえ異国市場にまで手を出しづらいところへ持ってきて、そこへ中国の四川大地震や先般のニュージーランド地震など発生しようものなら、尚更当事国の市場には例え他人からカネを貰っても投資にまで踏み切れないくらいだ。だから近年の海外投資家各位が、欧米新興国等を巡り巡った後にデフレに苦しんで出遅れている日本に逆に目を付けたであろうことには、驚嘆の念を抱くほかない。