新日鉄株をどこでナンピンを入れるべきかという意味か……

 今日の日経朝刊15面(投資・財務)トップに、鉄鋼大手4社(新日本製鐵・JFE HD・住友金属工業神戸製鋼所)の今期第4四半期における鉄鋼部門においての経常利益(住金のみ営業利益)の合計が458億円で、前四半期比からの半減が不可避という記事が出ていた。もうかねてから言われている、投機マネーや資源メジャーによる鉄鉱石や原料炭といった資源価格の高騰に対して、ユーザーへの配慮以上にユーザーからの要求が厳しい鋼材価格が置いてきぼりをくっている状況で、双方からの板挟み状態の苦闘を強いられているようだ。あと資源価格については、豪州の大雨・洪水による鉱山からの出荷不可ピンチによって、代替措置として米国などから高値で調達せざるを得ないことも目下の重荷だ。
 ただよくよく見れば、投機マネーと豪州情勢は明らかなイレギュラーなので、今はつらくともしばらくすれば……希望的観測を交えて言うと、向こう数ヵ月ないし半年のうちには共に収束に向かうと思う。所詮バクチの宴は長くはないし、晴れの来ない天候の日だってない。
 昨日触れなかったが新日鉄株の終値は292円で、21面(証券3)にある「クローズアップ日経平均」を見ると新日鉄株のPER20.9倍、PBR1.1倍、配当利回り1.03%と出ていた……といっても今日は土曜なので、25面(週刊株式)の「株式週間高低」の相場表にも全く同じく出ているが。これを元に来週の、いや、3月入りする相場展望に思いを致すと、やはりPERと利回りから言ってしばらく振りの290円割れはあり得よう。280〜270円割れまであり得るかもしれない……もしそうなったら「次の買い出動はみずほFG1単位100株か、新日鉄50株ナンピン入れか」と悩む場面も出てこよう。