本牧(ほんもく)は横浜の街か…?

 ♪雨に〜濡れな〜がら〜 本牧あた〜り〜 心〜残りさえ〜 まだ恋のう〜ち〜……♪
 この歌い出しの『本牧レイニーナイト』という高田みづえさんのかつてのLPにのみ収録の歌がある。僕もひと月前に買ったみづえさん全集のCDでようやく初めて聴いて、そのポップかつシックなフレーズ&メロディーにホレボレ!即気に入ってしまった(!!)。しかも先日言った『ゆれて故郷』と違い、確かに簡単とまで言わないにせよ歌いやすくて“難所なし”である(!!)。

 これがその歌の収録されているCDジャケットだが、このCDセットがウチに届き、開封した瞬間……何とまあみづえさん色っぽ〜い!とドキッとして絶句してしまった(!!)。ボーイッシュで色っぽいという訳がわからないのが却ってたまらなくて(!!)、ピンクの唇がかわいくてキレイでセクシーで(!!)、息をのんで、呼吸困難かとも思ったし(!?)、ドキドキして心臓発作かとも思ったので(!?)、まさに一言にすれば「魔性の男殺し」(!?)…僕がホントに女殺しかはわからないが(!?)、僥倖にも仮にそうだとしても(!?)、みづえさんのほうがそれを凌駕してやまない見事な男殺しのヒトである(!?)。何たって大相撲のかつての一大関が射抜かれ済みなんだからねえ…!!
 「もお〜山川君ったら!何てこと言うのよっ!『色っぽい』はまだしも『男殺し』ってねえ〜、ちょっとヒドくない?……それよか、へえ〜、山川君そうなんだ。実はわたしも自分で歌っててその歌大好き!なんかわたしらしい……でしょ?」…っていうやりとりがいつかできればという夢があるが(!!)、それにしても本牧ってどこだ?とここひと月間の悩みもあった(!?)。まず「駅すぱあと」で検索しても該当駅なし、つまりそういう駅は存在しないらしいのだ。
 「う〜む…少なくとも大阪にそういう地名はないし…関東のどこか…?まさか人里離れたド田舎じゃあるまい!?」
 そしてそんな中、今日の朝日朝刊に目を通していて9面(経済)トップに「減速の足音(上)」という連載記事が、向こう2回か3回か始まったのを見つけた。昨日内閣府が発表した4〜6月期のGDPを捉えてのタイトルだろうが、タイで生産され日本に逆輸入されている日産の主力車種「マーチ」を載せた船が横浜の本牧ふ頭に接岸されてきたシーンを読み、やっとわかった(!!)。やはり人生百般、ネットなんかに限らずどこに答えが落ちているかわからない(!!)。
 それにしてもやはり横浜の、要は港町か…でなきゃあれほどのシックな歌に合わないもんなあ……みづえさんのラストナンバーである26枚目のシングル『チャイナ・ライツ』も“舞台”が横浜だし……横浜、チャイナ、即ち「中華街」……!?
 横浜は明治維新早々の1870年(明治3年)に、日本最古の日刊新聞とされる横浜毎日新聞が創刊されたという、そもそもの新聞発祥の地でもあるのか、関内に「新聞博物館」があり、僕も2度ばかり見学に行った。しかしここ数年スッカリご無沙汰なので、この秋にでもまた出歩いてみたいと思った。その時は「本牧」「関内」「中華街」の順で巡れば時間的にちょうど良かろう。
 「さ〜っすが〜!ここで山川君ならではの話題炸裂ネ……でもその最古の新聞って今の毎日新聞とは関係あるの?ないの?」
 それは結構誤解しかねない所もあるようだが、ルーツをたどると全く無関係だ。横浜毎日は確かにその後明治の一時「(東京)毎日新聞」を名乗っていたことがあったが、結局帝都日日に統合されてしまったという記録がある。みづえさんがかつて“俄か記者”を務め(後に単行本化『高田みづえの相撲部屋おかみさん』)、僕も朝日・日経共々とっている現在の毎日新聞、その前身はあくまで東京日日新聞(現東京本社)と大坂(阪)日報(後の大阪毎日新聞。現大阪本社)である。
 因みに前者は大正から昭和への改元時における新元号のスクープをめぐる問題、いわゆる「光文事件」が80年もの時を経た今も有名だし(もっとも事件の経緯・顛末で未解明の部分もあるが)、後者についてはとりわけ関西で毎日を未だ「大毎」と呼ぶ人は、野球共々相当な生き字引的高齢者しかいない、といった逸話がある。
 「へえ〜そうなんだ……あっ、それわたしは週1の“なんちゃって記者”だったんだけどネ……でも、もうさ、その人生を変えた愛読書の続編、その杉山さんって人が書かないんならいっそ山川君が書いちゃいなよ!」
 「いやいや、もうそんなわけには……確かに大阪時分に一時そう思ったけどネ。だいたいこの話は殆ど『日本新聞通史 三訂版 1861年―1986年』(新泉社)という本の単なる受け売りですよ」
 「受け売りでもスゴイってば!参考文献って言えばカッコイイじゃない?…ねえ、読みたいなあ〜、女殺しのフェミニストの山川君の『メディアの興亡』」
 今日はみづえさんの歌の話、横浜は本牧という街の話なのにいつの間に新聞の話でモチキリになったのか(!?)……話を戻すと(!?)、あとこの歌に関して一つ余談…2番の歌詞にこういったフレーズがある。
 ♪…想い出〜のホテルね〜 見上〜げりゃ この〜身も火照る〜…♪
 「わかってるわよ山川君!ダジャレだってんでしょっ!?」…“ホテル”とかけて“火照る”ととく、その心は……!?