「資源・エネのパワーアップ」&「非資源にも尽力」。

 今日の日経朝刊13面(企業2)に、この4月一日付で三井物産社長に就任した安永竜夫氏のインタビューが出ていて、引き続き資源・エネルギー分野を強化する一方、主に衣食住の非資源分野にも尽力していくと語っていた。昨年暮れだったか今年初めだったか忘れたが、いわゆる30数人抜きで飯島彰己社長に後継指名されたという、旧松下電器でのかの山下俊彦氏を上回るサプライズ人事だった。当然週刊誌でも取り上げられ、まさに「山下跳び」ならぬ「安永跳び」である。

 目下原油や鉄鉱石等の資源価格が低迷しているが、資源市況は周期的で、現在進行形の案件は採掘コスト減を図り、新規の追加投資の検討も進めると強調した。

 資源以外では、まず発電事業で「IPP(独立系発電事業者)では日本トップクラス。オペレーターとして海外進出していく」とし、また「食農などの衣食住、生活産業にも尽力していく」と、新社長の経営方針があらかた掴めた気がした。

 まあ資源分野は物産のお家芸なので、昨今の資源の苦境は苦境として捉え、されど決してネガティブにならずそうしてポジティブに進んでいくというのは、らしいと言えばらしい。

 ただ、非資源とりわけ生活分野への尽力というのは、最終的に丸紅のような姿を目指し資源分野の比率を落としていくのか、そうじゃないのかは、今回のインタビューでは掴めなかった。もっともまだ今のボードになって2週間だし、安永社長に言わせれば「これからの物産を見ていてくれ」とのことだろう。

 なら、おとなしく見ていくことにしたい(!)。今日の株式新聞7〜8面に、東証上場の15年3月期決算企業の発表スケジュールげズラ〜ッと出ていて(!)、物産は大型連休明けの5月8日だという。なのでその席上で、また新しい話が聞けるかもしれない。