いくら何でも「スマホなし」は極論だが……

 今日の朝日朝刊16面(オピニオン)の投書欄「声」に、長年使ったスマホを手放したという、栃木県の30歳の主婦の投書が出ていた。いわゆるママ友なのか、知人の女性との「スマホにかかりっきりで子供を見ていない」という会話から、自らも思い当たるフシがあるとして思い切った「脱スマホ」に踏み切ったという。

 そしてネット依存だったとまで言わないものの、何だか解放感に満ち溢れ新鮮だという論旨だ。SNSでなしに新聞や本を読む……そんな少々不自由な生活もいいものだと呼びかけている。

 僕的な傍目から見ても、この方はやはりどうもスマホ依存、ネット依存だったようで、それに嫌気がさし、思い切って縁を切ったようだ。ただ、スマホを持っていても、新聞や書籍等のアナログメディアに触れる時間も取れるはずで、「アナログ回帰」はまだいいとしても、さりとて今どき「デジタル」を手放すまではいかがなものかとも思う。

 確かに「アナログあってのデジタル」というのがMy持論だが、かといって「昔はアナログだけで世が動いていたんだから……」と脱デジタル・反デジタルに向かうのも、あまり褒められたものでもない。現に投書でも「不明な点は直ぐネット検索した」とあった通り、何だかんだ言ってもデジタルの力は文字通りケタ違いに絶大だ。

 要は「デジタルさえあればアナログなど一切要らない」という考えこそ間違っている。ゆえに若者を中心にネット依存にまで陥ってしまうんであって、My持論「アナログあってのデジタル」が根本にさえあれば、少なくとも依存症になんかならない筈だ。ましてや投書にある「我が子を見ていない」状態など起こりようがない筈でもある。

 普段こそアナログ中心だが、イザとなったらデジタルの力を借りる……それこそ正しいとも思うのだが??