日経平均1万4500円は「大きな壁」か「通過点」か!?

 今日の東証日経平均が寄り付きから190円弱上げた後、途中10時半に中国の経済指標発表を挟みながらも上海市場が堅調に推移したこともあって順調に値を上げ、昨日比363円56銭高(!)の14472円90銭で引けた。単純計算上、昨日下げた200円分をチャラにし、オツリの163円で昨日の寄り付き上昇分180円を取り戻しかけて引けた格好だ。なので今日は昨日の地合いを考えれば、実質的に横ばいないしジリ安で引けたと解釈しても差し支えあるまい。
 11時06分配信の日経電子版に出ていたが、今日は中国国家統計局が6月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数を発表、前者が前年同月比2.7%上昇、後者が2.7%低下と、まるで申し合わせたかのような数値だった(?)。前者は5月比で0.6ポイント拡大したが、後者の低下幅が5月比0.2ポイントだったとはいえ16カ月連続で下回り続け、中国景気の回復基調が鈍いという。しかし中国政府はシャドーバンキング(影の銀行。銀行以外の資金調達)対策として依然金融緩和をしない方針ともいい、それが上海総合指数が、上向き加減とはいえほんの7.181ポイント高の1965.454ポイントで引け、2000回復を難しくしているとも思う。ただ、日本市場にとっては先日、そのシャドーバンキング問題が飛び火した格好で軟調だった経緯もあり、中国の金利動向や上海市場が軟調云々よりも「中国政府VSシャドーバンキング」それ自体に買い安心感があるようだ。
 我が2銘柄も、新日鉄住金が一時290円乗せを見せて7円高の289円、三井物産も1324円まで買われて27円高の1319円で各々引けた。前者は今日の株式新聞1面トップで、JFE共々堂々と推奨されていたし、後者も日経朝刊1面に、アジアにおける穀物ビジネスでブラジル大手どころと合弁を始めると出ていて、資源関連に次ぐこうした「第2の柱」の育成の姿勢が買い材料として評価されたようだ。
 あとは、明日にも日経平均が1万4500円を一気に突き抜け今日同様に続伸するか、目前でUターンするばかりか何らかの悪材料で反落して意気地なしになるか(?)何れかだろう。もちろんその辺は、後刻の欧米市場の地合いや為替&金利動向にもよるが、今日の日経CNBCでも、週末のオプションSQで一番の建玉だが価格帯だか何かが、あろうことか1万4500円で(!)そこを無事クリアできるか否かが問われると言っていた。
 なお、今日の東証1部騰落レシオが2.74ポイント上がって112.15%と、僕的にそろそろ過熱感が出てきたと映るのも当面の懸念材料ではある。「120〜130までなら許容範囲」というなら、明日明後日にでももう1回くらいナンピンを入れるのにヤブサカでもないが(?)、逆に120台に突入したら一旦利食うことも検討課題になる。