今期純利5000億が難しくなった三菱商事。

 今日の日経朝刊15面(投資・財務)トップに、三菱商事の稼ぎ頭である豪州原料炭鉱山でのスト長期化によって、今期連結純利益5000億円(米国会計基準)の達成が困難になりつつあるという記事が出ていた。6月発売の目下の最新号である日経会社情報夏号には、そのストのことや純利5000億、通期予想配当70円とまで出てはいるが、スト自体が終息しだしたのは7月6日といい、「5月には……」という三菱商や日経の観測が外れたので、早速来月発売の会社情報秋号では「下方修正」せざるを得なかろう。三菱商でも春先の日経本紙や日刊工業の記事で「5000億」に相当自信を持っていた感が窺えたので、これはさすがに想定外、ショックでもあろうと思う。
 翻って我らが三井物産に於いてこの5000億という数字は、目下2年計画で推進中の中期経営計画が終わって更に数年後、つまり僕的に思うに2010年代後半に入ってからしばらくして5〜6000億を目指す、と謳われている。なので「その5000億を今期達成せんとするとは、さすが三菱商!」と思って見てはいたが、ここへ来てやはり無理っぽいという感もしてきた。現に先の4〜6月期決算発表を受けて野村や大和、UBSといった証券どころが4100〜4300億にまで予想値引き下げに踏み切ったといい、市場では物産の4000億ジャストと五十歩百歩の水準にとどまるとの見通しも強まってきたともいう。