「東証・大証の合併」再スクープだが……

 今日の日経朝刊1面トップ&3面(経済)トップ、あと出勤前の7時前後に見た電子版でもトップだったが、かねてから言われていた東証大証との経営統合に関して、大証を存続会社とした上で東証が上限付きTOBによって大証株を買収、来秋をメドに合併する方向で最終調整に入ったというスクープが出ていた。そのTOBの上限が66.6%又は50.1%、つまり2/3又は過半数の2案あったり、合併比率が未定だったりと未だ流動的要素が残されているが、今回の協議の決着期限だった9月をとうに過ぎ、水面下で監督官庁金融庁が急かしていたり、それでなくともこうもモタモタしていては日本の証券市場に悪影響が出ると判断、遅ればせながら一気の決着を図ったようだ。そして公取委との事前相談手続きに入った上で、新日鉄・住金と同様の合併審査申請に踏み切るとあった。
 合併比率は、片方の肝心要の東証が非上場なので、1対0.735に決まった新日鉄・住金と違って両証取の対立点の一つでもあったが、3面の関連記事に出ていた両証取の経営規模をもとに精査してハジキ出すのではないかと思う。また、公取委への審査申請は、目下その新日鉄・住金の2次審査中で年末には決着するから、それを待って早くて年明けだろう。
 なお、このスクープだが今朝のNHKニュースをくまなく見たつもりだったものの、追っている様子がなかった。また、今夕の朝日・毎日では各々2面・1面で追っていたが、読売は追っていなかった。ともあれ、毎日に出ていてちょっとビックリしたのは、合併新社名に「日本証券取引所」が一案としてあるという。
 「何か他の3市場……名証、新証(新潟)、札証(札幌)が置いてきぼりになる感があるし、略称をどうするかという問題もある……“日証”では貸借取引でお馴染みの日本証券金融と紛らわしいし、“日証取”とでも言うしかないのか……もっとも日本証券金融日証金と略すから、“日証”でも良かろうが……かといって“新日鉄住金”に倣って“東証大証”も変だし……」
 本来は大証が存続会社であっても社名に東証のみ残し、“旧大証”を“東証大阪支所”とでもいう位置付けならスッキリすると思うが、これまでの経緯からそれを許す大証である筈がなく、その辺も流動的であろう。