タイでの豪雨・洪水の“新日鉄住金”への影響。

 先月日本では2個の台風12・15号による被害が甚大だったが、以降の17号や19号はいずれも日本のはるか南方海上で発生しながら、南西諸島はカスッたかもしれないが日本本土には全く来ることなく、逆に台湾方面の真西へ進んで行った。その先に東南アジアのタイが含まれていたのかどうか、先日来タイでの豪雨・洪水による被害が日本主要企業の現地法人にも及んでいる。
 そんな中、今日の日刊工業新聞11面(鉄・非鉄・化学・素材)にも主だった鉄鋼・非鉄・化学セクターの企業への影響について簡略的に出ていた。そこへ新日鉄と住金も出ていて、新日鉄こそグループで計8ヵ所の拠点があるものの直接の影響は皆無、ただし自動車等の顧客企業の影響を間接的に受ける懸念があるとしているが、住金は現地の連結子会社が退避令によって操業停止に追い込まれたという。
 その連結会社は電磁鋼板の加工販売を手掛けるタイスミロックスといい、浸水被害による退避令で再開の見通しが立っていないし、また、人的な面とか設備や生産品への被害も明らかになっていない。
 いずれにしても、仮に両社自身の影響はさほど大きくなくとも、お得意さんの影響を間接的に受けるのは若干なりとも避けられなさそうだ。この点に関しても、来る中間決算発表時に明らかにしてもらいたいが、一切言及がなかった場合は、僕的には「大勢に影響なし」と受け取ることにする。