新日鉄その他、社債発行の本格再開。

 今日の日経朝刊1面準トップに、三菱商事新日鉄近鉄、NTT、JR東海といった企業があらためて普通社債発行を決めるという記事が出ていた。東日本大震災並びに原発事故以降、こうした社債発行は4月の日産自動車(700億円)以外見合わせられていたが、機関投資家の強い運用ニーズがあるという。社債市場において事故後に代表銘柄でもある当の東電債利回りが跳ね上がり(つまり売られ)、他社債もトバッチリを食った面も大きく、発行しようにも躊躇せざるを得ない面もあったようだ。しかし3月〆の決算発表が一段落して各々の投資家の判断材料が確保されたのと、来月にも延べ1兆円の社債償還が控えているといい、簡単に言えば「カネを返してもらってからの再投資がしたい」というのが前述の運用ニーズだ。
 そして新日鉄に限ると10年債200億円、5年債100億円を、早ければもう今日にも金利その他の発行条件を決定(!)、需要次第でそれらの額を積み増す用意もあるとのことだ……といっていたところへ、帰宅後日経夕刊3面(総合2)と12時10分配信の日経電子版を見ると、共に10年債と5年債の金利を各1.293%、0.580%で発行額が2本計で400億円に決定したと出ていた。発行額計400億の内訳までは出ていなかったが、そこまでは別に構うまい(?)。いずれにしても予定では償還は住金との合併後ということになり、記事には出ていなかったが今回の起債を“フィアンセ”の住金は了解していたのか、もしくは一応今はまだ他社同士だから了解も何もいらなかったか……まあそれも別に構わないかもしれないし、今日のところはまだあくまで速報なので、ゆくゆく日経本紙か日経産業でコラムなりドキュメント的連載記事等で教えてくれるかもしれない。