予定通り新日鉄・住金決算発表。

 今日予定通り、新日本製鉄が13時半に11年3月期の連結決算を発表した。アジア向け輸出や自動車など国内製造向け鋼材需要の拡大が寄与し、鋼材の出荷量や価格が回復したことから、売上高は18%増の4兆1097億円、粗鋼生産量は17%増の3492万トン、営業利益は5.2倍の1656億円、そして最終損益が931億円の黒字(前期は115億円の赤字)だった。ただ、東日本大震災で釜石・君津の両製鉄所が被害を受けたため復旧費用関連など特別損失400億円超を計上、最終損益の従来予想(950億円)は下回った。
 そしてその特損の内訳は震災関連が237億円、このほか固定資産の減損損失114億円や投資有価証券の評価損も58億円計上し、特損総額は約407億円である。
 また12年3月期の連結業績予想は、原材料や鋼材価格が交渉中なのに加え、大震災の影響などの算定が困難なため「未定」とした。ただ、僕的に受け取れる期末配当は10年3月期比1円50銭増の3円で、これは変更なしである。
 
 一方、来秋の合併相手で目下“婚約中”の(!)住友金属工業は、売上高が10年3月期比9%増の1兆4024億円、営業損益は563億円の黒字(前の期は9億2800万円の赤字)、最終損益が71億円の赤字(前の期は497億円の赤字)だった。鋼材の販売数量は回復したが、原材料価格が上昇したことや大震災で利益を圧迫した。住金も大震災で鹿島製鉄所が被害を受け、620億円の特損を計上した。ただ、年間配当予想は1株あたり3円50銭(前の期実績は5円)とした(従来は未定)。
 また新日鉄同様、住金も12年3月期の業績見通しを未定とした。