今週は「日経平均頭打ち」「円ドルは円安傾向」というが……

 今日の日経朝刊8面(レビュー&プレビュー)にある「市場アウトルック」で、株は政局不安や中東情勢の緊迫化、チャート上の上昇トレンドに対する警戒感があって日経平均は上値が重い展開、為替は米国景気の更なる回復基調から、米金利上昇に伴うドル高で若干の円安方向へ向かおうという展望記事が出ていた。とにもかくにも今週は日本の政局一点に焦点が集まるのは間違いなかろう。
 中東情勢も引き続き要注意だが、よくよく考えれば同じ地政学リスク云々といってもチュニジア・エジプト・バーレーンリビアと飛び火している反政府・民主化デモと、かつてのイラン・イラク戦争湾岸戦争、今は亡きサダム・フセインを捕らえるべくだった米軍によるイラク爆撃とは全く違う。今のデモは人間として当然の行動なのであって、何も戦争をしているわけではないことに留意する必要がある。確かに直近ではそういうリスクはなくもないが、僕的にはあと数ヵ月、いや、遅くともあと半年もすれば民主化実現と共に沈静化すると見ている。独裁政権崩壊後の新秩序の模索に伴って、またぞろ思わぬ別の動機でデモ発生もあり得ようが、そういったことで原油・為替等の相場が動くのも一時的だろう。