人頼みで財産は築けないんだが……?

 今日の日経朝刊1面準トップに、個人の資産運用で利回り重視なかんずく長らくの低金利下において投資信託の人気が高まっているという記事が出ていた。昨年の買い越し額が約6兆円と一昨年の約2倍で、とりわけ分配金を毎月受け取れる「毎月分配型投信」が流行りだという。昨今の利回りで最低が定期預金の0.03〜0.04%(メガバンクの1年物)、次いで国債0.11〜0.25%、社債と株式(前者0.25〜3.02%、後者1.82%)ときて、“1番人気”の投信が7.4%にもなるらしい。
 僕はかねてから、何をさておいても財テクの中で投信だけはやりたくないと思っている。投信も機関投資家の一種でその動向には注意を払わなければならないが、確かに「信」「託」の2文字は人として尊いものの(!)、ことおカネが絡むとそれは慎重にならざるを得ない。というか、ぶっちゃけ自分のカネの他人への「信」「託」はしたくないのだ。このことは何も財テクに限らず、競馬等のギャンブルにだって言えるだろう……いや、財テクだって広い意味でのギャンブルだが……。少なくとも振り返れば、少なからず競馬で儲けた時は(?)得てして競馬メディアや“周囲の雑音”に惑わされず、自分の思いを予想にぶつけて馬券を買い、自己責任が徹底していた感がある(!)。
 投信に人気があるのは、別の見方をすれば「自分は何もわからないから他人に何とかしてほしい」という他力本願的な輩が増えている証左だろう。しかしそれでは証券会社の窓口・電話口等で営業者の言われるがままに株を購入しているのと変わらず、また、競馬の新聞・テレビで言っているがままに馬券を買っているのと同じで、そんなことでひと財産を築いたなんていう話は一切聞かない。およそ人頼みで財産形成などとは笑止千万甚だしい。