今日の「市場アウトルック」は「株式VS為替」の様相。

 今日の日経朝刊6面(レビュー&プレビュー)にある、いつもの「市場アウトルック」……まず為替では、前回程の強調ではなかったが今週もやはり円高基調だと謳っていた。市場では今週1ドル80〜84円のレンジ予想で、根拠としては引き続き米国の追加金融緩和観測が根強いことを挙げており、仮に日本がもう1度為替介入に踏み切っても「もう通用しない」と見る向きも多いという。
 一方株式の方は日経平均が先週一応高値引け、週間で184円65銭(1.96%)上昇して8日終値が9588円88銭となった。日銀の追加金融緩和や、アウトルックにはなかったが米NYダウ上昇の連れ高があったようだ。しかも、紙面に出ている日経平均の直近6ヵ月間の週足チャートによく目を凝らして見ると、先週遂に2本の移動平均線で長期の13週線を下から短期の6週線が突き抜けた状態、いわゆる「ゴールデンクロス」が示現されていた。5月初頭にその逆の「デッドクロス」が現れてはずっと右肩下がりで来たため、確かに目下のマインドからは俄かに信じ難いが、一般にゴールデンが現れると勿論デッドとは反対に上昇傾向を示すとされている。
 さて、これらを一体どう解釈したものか……株式市場では引き続き円高イコール専ら売り材料だ。先週は円高の売り材料を「追加緩和」と「米国株」の買い材料で消し去った感があったが、今週はまた別の買い材料が出現しない限り、折角のゴールデンがまたデッドに戻って下降トレンドになりかねまい。