「プレ食管制度」を無くし、「使えない農家」を淘汰せよ。

 今日の朝日朝刊3面の社説の2本目に、日本のコメ農業に関して、中長期的にも米価が低迷傾向なのは不可避だから、「安いコメ」を逆手に取る施策を模索すべきだという趣旨の論説があった。これに関しては7日の日経朝刊25面『経済教室』でも取り上げられ、「現政権がスタートさせた戸別所得補償制度は形を変えた食糧管理制度に過ぎず、早晩行き詰まる」とも述べられていて、大いに勉強になり、納得した。
 「戸別制度」にせよかつての「食管制度」にせよ、別の産業とりわけ第2次産業に従事する者から見ればブッチャケ税金の無駄甚だしく、明日にでも撤廃・廃止してもらいたいくらいだ。まさにそれこそ現政権が始めた「事業仕分け」でメスを入れて然るべき筈だが、昨年の総選挙でそれをマニフェストに盛り込んだことも民主党の勝因と言われているので始末に負えない。だからその『経済教室』には「そうである以上この際、当初の基礎単価は低く抑え、後に自助努力に励み成果を出した農家には、単価を引き上げていく評価をするといった制度運用がなされるべきだ」という記述もある。それは逆に僕的に言えば、昔の食管制度のノスタルジーにまだ浸っているというか、戸別制度と食管制度を混同し制度に甘えているだけの「使えない」無効率農家には、即刻退場願って別の道を歩ませるべきとも捉えられる。
 まあ確かに僕は田んぼにたった1本の稲穂を、植えたり刈り取ったりという疑似体験すらない農業オンチだ。だがそういった新旧制度に我々消費者の税金が投入されている以上、立派な「スポンサー」として一言あって然るべきなのだ。