職場恋愛断念の後日談(5)…あまりにも少な過ぎた彼女との接点その3

 最近になってウチの押入れを整理していて、かつて1990年前後に綴っていた「紙の日記」を全て引っ張り出した。今開くのは最早自分でも照れくさいのだが(!!)、この「連載」(!?)を綴る唯一無二の貴重な「DataBase」(!)、無念の断念の再発防止策を練りに練るため避けて通れない。
 彼女に初アプローチして数日後の91年7月25日、その日はあいにく(!?)木曜日だった。せめて花金ならと思ったものの、その日は日本三大祭の一つ天神祭…そのクライマックス船渡御の当日でもあり、しかも給料日で丁度いいと思い、昼休みの食堂で彼女を見つけて早速アプローチを試みた。しかし……
 もうすぐ19年経つ今も、何と言われて断られたのか一言一句思い出せないくらい、一瞬のやりとりで撃沈(!?)。もちろん、ショックで当日の日記にも書けていない。確か地元で盆踊り大会があり、その運営に携わっていて今日もその時間がない…という趣旨だった覚えはある。まあ、初めて味わう失恋の味…だろうか。
 「なぁ〜に男のくせにおセンチになってやがる」…確かにそうで、これはまだ序の口、勝負はまだまだこれからと思ってはいた。それに今になって更に思い当たる僕の落ち度として、何の予告もなく当日、彼女の予定も一切知らずにいきなり誘ったということがある。いや、仮に地元盆踊り云々といった予定が一切なくとも……
 「誘ってくれるのはうれしいです。でもイキナリ今日定時引け後というのは……この職場の近所に住んでるならまだしも、そうじゃないので、私には着て行く服や持って行くアイテム選びすらさせて貰えませんか?どういった髪型やお化粧にするかを考える時間すら貰えないんでしょうか?」
 ……そんな風に言われかねない感じの(!?)乙女心にも全く配慮がなかったことが大き過ぎた。
 でもね先輩……あなたは90年末、僕にこう訊いてくれましたよネ?
 「山川さん、女性に興味はないんですか?」
 かなり時間を経てすみませんでしたが、それに答えたかっただけなんです!それだけでもわかって頂けるとうれしいです。
 因みにその乙女心というのは(?)、少女マンガ『姫ちゃんのリボン』アニメの方の第55話「姫子のドタバタ恋愛講座」(93年10月22日)でようやく教わったことだ。ただ直接の「講師」は姫ちゃんではなく親友の愛美ちゃんだ…といっても遡ればやはり同郷でもある原作者・水沢めぐみ女史か(!)。但し本放送こそこの2年後の93年だが、見て録画するのは更に99年夏の再放送まで待たなければならなかった。
 何れにしても、それもこれも、91年に入って間もなくか、僕達の持ち場を分離し班分けもし、謂われなき監視体制(!?)を強化しそうおいそれと話しかけにくい雰囲気に変えたことに起因している。僕が彼女に言い寄ろうとすれば、すかさず邪魔立てする万全の用意がある…もしかして規律が乱れるからと、職場恋愛大反対の意思表示なのか。更には「これが松下電器(現パナソニック)という会社のやり方か…!?」とただただ唖然とするばかりだった。