今日のNSとSSとで論調が正反対か!?

 NSとSSとは共に日経社内のある略称を指し、NSが「日経新聞」=日経本紙で、SSが「産業新聞」=日経産業の意味だ。因みに今日経MJは何というのか知らず、かつて日経流通といっていた頃は「RS」だった…単に「MJ」だろうか、さもなくば「NM」か。また日経ヴェリタスもしかりで、前身の日経金融が「KS」というのは知っていた…「NV」だろうか。次専売店に出向いた時にでも4紙について改めて訊ねてみたい。
 さて、まずは今日の日経朝刊1面中程の小さな囲み記事として、ベトナム国鉄の高速鉄道に日本の新幹線方式を導入すると事実上決定したことが出ていた。総事業費558億5300万ドル(約5兆2000億円)かけ2年後に着工、更に8年後に部分開業という計画を昨日14日に閣議決定し、5月の国会で正式に承認される運びだ。ただ日本からのODA等の支援がいわば交換条件で、あとはわが国政府の対応如何にかかっているといえ、下駄を預けられた形になった。
 一方、今日の日経産業15面(機械)にはベトナムのことは一切触れられず、鉄道車両業界の現状について、国内にあっては一向に上向かない景気の影響による乗客減でJR等の業績も芳しくないため、中には納品の延期を求められるケースもある。そして海外にあっては例の「ビッグ3」…加のボンバルディア、独のシーメンス、仏のアルストムはさることながら、中韓等の新興国企業の追い上げもあって競争激化の様相を呈しているという。
 こうしてみると、確かに「日経本紙VS日経産業のバトル」みたいでもある(!?)。しかしよく読むと日経本紙はベトナムについての速報で、日経産業は本紙との重複を避けつつメーカーにスポットを当てての現状と課題を探る論調だった。そもそも日経新聞社が日経産業創刊を計画、実行にこぎつけた70年代当時、「本紙と産業」の役割分担はまさにそういったことと定義されていたので、双方共本来の機能を果たしているわけだ。