久保棋王、羽生王将を破り王将位獲得!「捌きのアーティスト」二冠に!!

 将棋の第59期王将戦7番勝負第6局が神奈川県鶴巻温泉「陣屋」で指され、18時半過ぎか、挑戦者の久保利明棋王羽生善治王将を82手で破り、4勝2敗でタイトル奪取!!……同時進行中の棋王戦は、佐藤康光九段相手にピンチだが、久保新王将には二冠維持なるかどうか注目だ!一方、失冠した羽生名人は棋聖・王座との三冠に後退した。
 久保二冠は振り飛車党で軽快な捌きに定評があり、「捌きのアーティスト」の異名がある。僕は実際久保将棋を並べたことがなく、NHK杯を見ている程度にとどまっているのだが、久保二冠は昔の大野源一九段…あの升田・大山と同門、木見金治郎九段門下の大野流三間飛車に魅せられてその棋風を確立したという。僕は残念ながら、流石に大野将棋は知らない。久保二冠がいつどんなきっかけで初めて大野将棋に接したのかは知らないが、今回のシリーズで、直接の師匠・淡路仁茂九段はもちろん、泉下の「もうひとりの師匠」も喜んでいるのではないか…久保新王将にとって、相手が相手だったこともあり、生涯忘れ得ぬ番勝負の1シリーズだったと思う。
 本当におめでとうと言いたいし、息つく暇もなくもう早速、あさって(棋王防衛戦)も頑張ってほしいと思う。というのも、この棋王を防衛したら、確かプロ規定により名人・竜王以外のタイトル3期獲得で段位が八段から九段に昇段できる筈なので……「ふたりの師匠」に追いつくことになる。