20日に6年ぶりに六法全書を買うが……

 今日の日経朝刊1面中ほどに、法務省が来年の通常国会に商法改正案を提出するという記事が出ていた。流通の多様化で、荷主と運送業者の責任負担の明確化が骨子という。

 具体的に3点あり、「危険物の送り元が運送業者に事前通知を義務付け」、「船舶事故で船主に過失がなければ一定の免責を認定」、「航空機、トラック、船舶の『複合輸送』の規定」だ。商法は1899年(明治32年)制定で、2005年に33条から500条までズボッと(?)会社法として分離させたが、その「運送・海商法」の部分が110年超も実質的改正がなかった。
 それと合わせて、商法の「文語部分」を完全に平仮名化し、これによって基本六法はすべて片仮名が消えて読みやすくなろうという。

 「流通の多様化」は多分にネット通販や宅配便、バイク便の台頭が念頭だろう。それにしてもこういう明治時代制定の法律のみならず、例えば今日たまたま有斐閣六法全書Ⅱをめくって見つけた、1934年(昭和9年)施行の手形法でも、未だ片仮名交じりなのはどういうわけか。既に平成に入り、21世紀にも入り幾年月という昨今、日本では普段でも漢字&平仮名交じりが圧倒的多数なのに遺憾という他ない。

 これもたまたま、今日の朝日朝刊2面下段に有斐閣の数々の書籍広告が出ていて、平成27年版の六法全書がこの20日に出るというので、今持っている21年版以来6年ぶりに買う方向ではいる。何年前からか知らないが全書の電子版もできたというので、これは多分に現代ならではの購入者限定サービスだろう、憲法その他の法令がPC検索できれば実にありがたい(!)。

 
 ただ、僕的には普段無関係とはいえ片仮名交じりの条文はやはり苦痛は苦痛で(?)、最近関心を持ち始めた石油備蓄法やJR会社法が出ていないのも、遺憾は遺憾だ。八重洲ブックセンター等の大書店に出向いて専門書でも買うしかないのだろうが……